ロンドンは3度目のロックダウンへ

  前回の投稿から実に5か月間。260人を超える読者の方がいるというのに、大変申し訳ありません。製パンの記事にいい加減飽きてしまったり、アンティークのネットオークションにはまったりしてついついさぼってしまいました。

 改めて記事を起こしてみようと思ったのは、この記事を書いているつい数時間前に、英国政府がロンドンを事実上の3度目のロックダウンに置くことを発表したためである。1度目のロックダウン後、英国はTier Systemなる制度を導入し、11月5日から12月2日までイングランド全土を事実上のロックダウン下に置いたものの、当初の予定通り12月2日に一部地域を除きTier3からTier2に格下げし、ロンドンはクリスマスを何とか迎えられるかと思っていた矢先の3度目のロックダウンである。感染者が増え始めていたので何となく嫌な雰囲気ではあったものの、クリスマスを心待ちにしていた英国人にはショック極まりない知らせとなった。早くも妻の友人から「スコットランドに帰れない!どうしよう!」と悲痛な叫びがワッツアップに飛び込んできた。

 かなり今更だが、改めてイングランドで実施されているTier Systemの概要を簡単にまとめる。

異なる住居に居住する人物の交流
Tier 1・・・屋内、屋外ともに可。ただし最大6人まで。
Tier 2・・・屋内不可。屋外は6人まで可。
Tier 3・・・屋内、屋外共に不可。

生活上必要不可欠でない店舗(レストラン・パブ・宿泊施設等)の営業
Tier 1・・・全面的に可。ただし上述の6人ルールは適用される。
Tier 2・・・同一の住居に居住する人物同士でのみ可。
Tier 3・・・営業不可。Take Awayのみ可。

その他いろいろと事細かく定められているのだが、日本に住んでいる方には意味がないので割愛する。

 最大の問題は2度目のロックダウン解除後、ロンドンはTier 2に指定されていたにもかかわらず、異なる住居に居住する人物同士の交流(Mixing)が当たり前にようにそこかしこで見られた点にある。1度目のロックダウンはさしもの英国人もかなりの緊張感をもって臨んだものの、2度目ともなるともう慣れて(飽きて?)しまったのだ。パブでは明らかに同居しているようには見えないグループがビールを楽しんでいる。学校に通う生徒たちは2度目のロックダウン期間中も当然Mixingしており、送り迎えをする親たちも学校の前でMixingする。そんなところにセールやクリスマスの準備のために一斉に街に繰り出したのだから感染者が増えるのも当然と言えば当然だ。コロナウィルスのワクチンを世界に先駆けて承認し、すでに接種も開始され楽観ムードが漂っていたが、今年のクリスマスは例年になく暗いクリスマスになりそうだ。

この5か月間に起きた出来事
【英国全般】
イングランド全土で2度目のロックダウンを実施した(11月5日~12月2日)
・ロンドンを3度目のロックダウンに置くことが発表された(12月16日~)
ファイザーの開発したコロナワクチンを承認。接種を開始。
・コロナウィルスによる死者は英国全土で64,402名となった(12月14日現在)

【プライベート】
・6歳児君の英語がかなり進歩した。一方で日本語が怪しくなりつつある。
 英国訛りのちっちゃいルー大柴が家にいる感じ。
・2度イングランド内を旅行した。
・渡英1年越しで妻に日本人の友人が初めてできた。
・アンティークのオークションにはまって生活費が圧迫されつつある。