ロックダウン解除に向けて・寒波襲来

 イングランドはロックダウン解除に向けて徐々に歩みを進めつつある。一時は一度目のロックダウンを上回る死者数を記録していたが、ここ数週間ほどは落ち着き始め、7日間平均での1日あたり死者数は700人弱、新規感染者は13千人程度まで減少し、ロックダウンの効果が目に見えるようになってきた。(日本の方は卒倒するような数字かもしれませんが、一時は日次で新規感染者6万人超え、死者12~14百人とかだったのですごく減ったんですよ、これでも。)ワクチン接種も1度目の接種を受けた人数は15百万人を超え、実に国民の4分の1近くが1度目の接種を受けたことになる。今月22日にはロックダウンの規制解除の行程表がボリス・ジョンソン首相から発表される見込みで、少なくとも3月8日から学校が再開される見込みのようだ。

 年初からイングランドの学校は原則オンライン授業に切り替わり、現地の公立校に通う6歳児君もパソコンを前に授業を受けてきた。幸いにしてかなり広めのマンションをに住むことが出来、ロックダウンで在宅時間が圧倒的に長い中では非常に助かっている。しかしさすがにデスクが全ての部屋にあるわけではなく、6歳児君はダイニングテーブルで授業を受け、私はすぐ隣のデスクで仕事をしている。大抵はチャットやメールでコミュニケーションが取れるのだが、時折現地スタッフと英語で電話することがあり、その時に子供が英語で話していると英語があまり得意ではない私の脳みそはたちどころにキャパシティを超え、何を話していたのか全く分からなくなってしまう。先日は数字の絡む電話をしていた際に子供が大声で数字を数え始め、完全に思考が停止してしまい一瞬殺意を覚えた。

 とは言え我が家はまだましな方だ。妻のママ友のチャットルームには毎日のようにオンライン授業絡みで悲鳴や文句を見ることが出来る。そもそも例えば共働きで、就学年齢の子供が二人いる家庭だと4台のパソコンが必要だ。業務用のパソコンは会社から支給されるケースもあるかもしれないが、子供の学年が違えばその分だけ購入する必要がある。低学年だと余り放任も出来ない。子だくさんの家庭はいったいどうやって乗り切っているのだろうか…。

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 この1週間ロンドンは異常に寒かった。週初には雪がちらつき、連日最低気温は氷点下5度前後、最高気温もせいぜい0度を上回るかどうかといったところで、買い物から帰ってきた妻は毎回唇が紫色になっていた。マンションの中庭にある噴水も凍り付き、緯度の割には比較的暖かいロンドンとは思えないような景色が見られた。来週からは気温が上昇する見込で少しは過ごしやすくなるようだ。おでんと温泉が恋しい…。