Salt Beef - ロックダウン106日目

 渡英して今月でちょうど1年が経過したが、今更ながらSalt Beefにはまってしまった。Salt BeefBrisketと呼ばれる牛の肩に近い胸部分の肉(肩ばら肉)を塩漬けにしたものを、煮込んだりローストした肉料理である。米国ではCorned Beefと呼ばれ、コーンビーフといえば日本の方にも馴染みがあるだろう。しかし缶詰に入ったコーンビーフとは似て非なるものだ。

 はまった切っ掛けはたまたま家のごく近くにあったベーグルサンド専門店でSalt Beefサンドを食べたこと。Westminsterエリアにしてはカジュアルな店が並ぶ商店街に小さな店を構えていながら、Google MapReviewで5点満点中4.9点という高得点(Review数129/7月7日現在)を叩き出しており以前から気になっていた。しかし平日のみの営業で今までは訪れる機会がなかったところ、先日妻と5歳児君がスクールメイトと会うために昼頃に外出し、昼食を調達すべく商店街を歩いていてふとこの店のことを思い出したのだ。Work from Homeさまさまだ。

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 まずこの店のベーグル自体も美味しい。東京にいたときはベーグルというとねちっとした食感であまり好きではなかったのだが、ここのベーグルは生地の目は詰まっていながらも歯にまとわりつくような嫌な食感がない。

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Salt Beef Sand - Bagelicious

 そしてSalt Beefはというと、肉厚な肉の塊がたっぷりとサンドされており食べ応えは十分。口に入れるとまずプリっとした舌触りを感じるが、ひとたび歯を立てるとほろりと崩れていく。香りはいわゆるコーンビーフに似ているものの、塊肉のまま柔らかくなるまで煮込んでいるせいか油っぽさは全く感じられず、塩気のきいた肉の味が口いっぱいに広がっていく。缶詰めのコーンビーフのように細かい繊維状になるまでほぐされておらず、肉の塊を食べている満足感がものすごく高い。これでお値段£6程。現在のレートだと800円程度で、日本円にしてしまうとベーグルサンド単体しては高く感じられるが、物価の違いを考慮するとセントラルロンドンでは平均的な値段といったところ。

 Salt Beef産業革命期に広まった庶民的な食べ物で、ちょっと検索をかけるとカジュアルなSalt Beefサンドの有名店がいくつも簡単に見つけられる。ロックダウンがなければ食べ歩きたいところだったが、なんでまたロックダウンの最中に美味しさに気付いてしまったのだろうか…。

【気になるお店】

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直訳すると「牛タンと牛肩バラ」。その名の通り牛タンと牛肩バラが売り。1950年代から3代続く家族経営のお店。セントラルロンドンに3店舗を構える。

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こちらは日本語の紹介記事もある有名店。英国では珍しい24時間営業。

  • コロナウィルスによる英国での死者は155名増え、44,391名となった。
  • コロナウィルスによる日本での死者は1名増え、977名となった。
  • ブラジル大統領のジャイール・ボルソナーロ氏のコロナウィルス感染が確認された。