Clap for NHS - ロックダウン38日目

 英国では毎週木曜日の夜8時、コロナウィルスと最前線で戦うNHS(National Health Service)の職員に対する感謝の気持ちを込めて、めいめいバルコニーや軒先に出て拍手を送るのが国民的な慣習となった。また子供たちは虹の絵を窓に張り出し、NHSへの感謝を表明している。こうした動きは個人だけではなく、タワーブリッジやザ・シャード、我が家の近くのロンドンアイといったランドマークは、毎週木曜の夜8時に、NHSカラーのブルーにライトアップされる。 

 英国国民は原則無料でNHSの医療サービスを受けられる一方で、NHSは慢性的な予算不足から、治療を受けられるようになるまで長期間待たされたり、サービスの質が低かったりとその評判は必ずしも芳しいものではなかった。しかし此度のコロナウィルス対策では、自らの命を危険にさらしながら治療に当たり、英国国民の命を救うヒーローとなった。コロナウィルスによるNHS職員の犠牲者は既に100名を数えている。 

 英国の学校はロックダウン以降基本的に休校となっているが、NHSの職員を始め警察、消防といったKey Workerの子弟に関しては継続して受け入れを行っている。翻って日本では、病院関係者の子供が保育園への通園を断られたり、職員が差別を受けているといったニュース記事が散見される。ごく局所的な出来事であったり、誇張されたニュースであることを切に願う。 

全ての医療関係者への感謝と敬意を込めて。 

  • コロナウィルスによる英国での死者は26,771名となった。
  • コロナウィルスによる日本での死者は415名となった。
  • ボリス・ジョンソン首相は感染拡大のピークは過ぎたコメントした。
  • 日本政府は緊急事態宣言を延長する方針を固めた。